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【コラム】夏の味方、ハイビスカス


ハイビスカス
学名:Hibiscus rosa-sinensis Hibiscus L.)
科名:アオイ目アオイ科 フヨウ属


夏の暑い日々がやってくると、消耗する体力を回復してくれる「ハイビスカス」が大活躍。
今年は特に、節電などで暑さも堪えると想像されますので、是非ハイビスカスティーを活躍させましょう。
ハイビスカスの素晴らしさ、まとめます。


Hibiscus sabdariffa

ハイビスカスは,熱帯地方、南国のイメージをまとった花。色鮮やかなルビーレッドと多くの化学成分が含まれている植物です。
ハイビスカスティーに使われるのは、ローゼル(Roselle、Hibiscus sabdariffa)という種類で、花の咲いたあとのガクを用います。

ハイビスカスに含まれるのは,そのルビーレッドを呈するアントシアニン色素(ヒビスシン)成分、フラボノイド(アグリコン)成分、酸味の植物酸(クエン酸、リンゴ酸、ハイビスカス酸)が15-30%、ペクチン、ミネラル(カリウム、鉄)など。
ハイビスカスに含まれる成分は疲労回復効果、筋肉の強ばりをほぐす、抗酸化作用、肝機能障害の抑制、がん細胞の成長抑制、利尿促進、血圧上昇抑制効果などが報告されています。
中でも、ルビーレッドの色は、紫外線、タバコやストレス、環境汚染、がん細胞の成長抑制など活性酸素を除去する働きが期待されています。
特に含有のフラボノイド成分は、色素成分同様強力な抗酸化作用を持つと言われます。
また、豊富な有機酸(酸味の成分)は、代謝促進、消化機能促進、疲労効果をもたらします。東京オリンピックのときにエチオピアのアベベ選手がスポーツドリンクでハイビスカスティーを飲んで見事金メダル。そこからオリンピックのアスリートたちもスポーツドリンクに用いる方が多いそうです。


アイスティーにしても美味しい


ハイビスカスティーは、実に様々な香りに満ちていますが、化学的成分では,オルトナーサル(立ち上る香り)、レトロナーサル(飲んだ時に感じる香り)があり、どちらも大脳辺縁系に伝達されて心理的作用をもたらします。


ハイビスカス自体にはビタミンCの含有は少ないのですが、植物酸はビタミンCと摂ると吸収がよいので、ローズヒップティーとブレンドすると相乗(シナジー)効果が高くなりますし、風味も増して飲みやすくなります。我が家では,シャーベットにしたり,ハイビスカスご飯にしたりと、様々利用しています。

テルペン類の含有の報告は今のところなされていません。

花言葉は、上品な美しさ、信頼、繊細な美、新しい恋